自らのうつ病や難病の体験から振り返る

スポーツから考えてみ
る(10)~クエン酸②

~ずっと健康でいるために~

前回は、
『クエン酸は疲労回復に良いとよく言われてきた』

と、いうことについて、お話しをしました。

今日は、この『クエン酸』について、もう少し詳しくお話ししたいと思います。




みなさまは、『クエン酸回路』をご存知ですか?

クエン酸サイクルは、ハンス・クレブス博士(英)によって解明された学説です。

博士はこの学説によりノーベル賞を受賞されています。



人間が生きるためにはエネルギーが必要となります。

そのエネルギーは「クエン酸回路」で作られます。

食事によって得られた栄養素は最終的にクエン酸となりますが、この過程で熱(エネルギー)、二酸化炭素(吸気)、水(尿・汗)が生じます。

そのエネルギーを生み出す過程で身体の中に「酸化物」である、ピルビン酸(焦性ブドウ酸)や「乳酸」がどんどん生成されていきます。



私たちは、生きるために常に体内で物を燃やして(酸化して)います。

呼吸によって摂り入れた酸素とエネルギー源となる物質とを結合させて、常に燃やすということで「酸化物」を作り続けています。

このとき体内において、常に行われている「酸化」という作用がうまく行われていない場合、「乳酸」やピルビン酸などが溜まってきて、その結果、体液が酸性の方向に向かおうとします。

しかし、このとき、「クエン酸回路」の働きによって、その酸化物である「乳酸」やピルビン酸は再びエネルギー源として燃焼(酸化)させるべく働きます。



このクエン酸回路が正常に保たれることで、これらは最終的に二酸化炭素と水となって排出され、体液や細胞組織が健康な状態である弱アルカリ性に保たれ易くなります。

このように、クエン酸回路には、エネルギーを生成する過程でできた酸化物、つまりゴミ(廃棄物)である「乳酸」やピルビン酸をさらに燃焼させ、再びエネルギーとして再利用して、残りを二酸化炭素と水に変える働きをします。

結果として、身体は弱アルカリ性に保たれ健康な状態を保てるわけです。



このとき、注目すべきは『ゴミ(廃棄物)である乳酸等を再び再生エネルギーへと変化させるこの仕組み』です。

現在、環境保護の観点から再生エネルギーなどいろいろな取り組みがなされております。

が、私たちの身体には元々、このような再生エネルギーを作り出す、「クエン酸回路」が存在するということです。

このように、「人が産業構造の変化の過程で生じさせた環境問題の解決となるべき手段を、私たちは生まれながらにその体内において持っている」ということ。



どうでしょうか?みなさまは驚かれませんでしたか?

私がこのブログでお話ししているようなことを、いろいろなその道の研究者の方々が明らかにされています。

それは、『私たち人の身体には元々、病気になりにくようにと働く仕組みが備わっている』ことをもっと強く認識することで、政府が現在提唱している「健康寿命を延ばす」というようなことも、始めて可能になることだと私は思います。

みなさまはいかがでしょうか?



ではこの続きはまた明日に。。。🙋

※2日~5日はお休みさせていただきます。🙇


(続く)

『スポーツから考えてみる』
~スポーツでの常識から考える~
2023/7/1