~本当に摩訶不思議な心身の働き~

『疲労は蓄積する~適度な休憩は生産性向上につながる~』

「カーネギー著「道は開ける」より」

前回は、『涙を流すこと~副交感神経のこと』について、お話ししました。

今日は、『疲労は蓄積する~適度な休憩は生産性向上につながる~』についてお話しします😄



先日、「令和5年版 過労死等防止対策白書」を閣議決定されました。

「過労死等防止対策白書」は過労死等防止対策推進法の第6条に基づき、国会に毎年報告を行う年次報告書であり、「過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会」の実現を目的とするもので、今回で8回目となります。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_35671.html


この白書の中で、(株)ボーディ・ヘルスケアサポートの茅嶋康太郎代表は次のようにコメントされています。

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『過労とは、求められているものが過度に大きい場合に、「仕事によって疲れ果ててしまった状態」。

疲れたら休養する(自己責任)、適度に休養を取らせる(管理者責任)ことが必要。

そして限界を超える「無理なこと」はできない、やれば潰れるということをしっかり認識することだ。

過労の症状で一番危険なのは「巣民が取れなくなる」こと。眠りが悪いと過労がどんどん悪化していく。

睡眠が悪くなったら誰かに相談して、病院を受診していただきたい。』

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さて、ここからは私のバイブルであるカーネギーの著書「道は開ける」から、「疲れ」のお話を取り上げたいと思います。

米国のお話です。



あるとき、「人はどうすれば疲れることなく、働き続けられるのか?」、調べることとなりました。

そこで、屈強な海兵隊員たちに協力を依頼して実験が行われました。

どうしたかというと、まず、最初に「ぶっ続けで一人一人荷物を運ぶことをやってみて、どれだけの荷物が運べるのか?」、やってみました。

結果は、わずか「1時間」で屈強な海兵隊員はもうその日は動けなくなり、運べた荷物の量は重さにして「一人当たり1トン」だったそうです。



次に、なんと!「1時間のうち15分だけ運んで、残りの45分は休憩する」ことにしました。

1時間のうち45分働くのじゃなくて、15分しか働かないというのです!

みなさん、これって仕事をサボっているように思えますよね?

私が運送屋さんなら、「クビだ!クビッ!!」って言っている気がします😓

ところが、このときは通算して8時間作業を続けることができて、しかも荷物は「約8トン」もの物を運べたんだそうです!!😰



結果として、

「人は、休憩を頻繁に入れることで、疲れ切ることを防ぐことができる」
また、
「疲れというものは、休息に溜まってしまうもので、一度疲れ切ってしまうと疲労困憊して、もう二度と動けなくなってしまう」
ことから、

「効率よく作業を継続するには、適度な休憩を取ることが必要だ!」

ということが証明されたんだそうです。。。

米国は、何でもこうして実証実験を行うようですね😓



少し話はそれますが、やはり海兵隊さんによる実証実験があったそうです。

ハワイで海兵隊員さんたちが「自転車、水泳、マラソン、どれが一番過酷なのか?」と話題になりました。

すると、「それなら一緒に続けてやってみればわかるんじゃないか?」という話になってきて、実際にやったんだそうです。。。😓

これが「鉄人レース」と呼ばれることとなり、今の「トライアスロン」の始まりだったそうです!

国民性でしょうか?すごい国ですね、米国は本当に😂



で、話を戻します。

「疲れないためには適度な休憩をはさむ」

このことは「米国で実証済み」であり、その方が「労働生産性も向上する」ことになる!

だから、反対に、ブラック企業になってしまう企業は「自分で自分の首を絞める」ことになるので、絶対に生き残ることはできないと私は思います。



労働基準法で規定されている「労働時間の中に休憩を入れる」義務は、決して労働者のためのみではなく企業の業績にも反映されることを、企業の経営者のみなさまは理解する必要があります。

仕事だけではなく、勉強もスポーツも、何事も継続していかなければ大きな結果は出すことができません。

よく耳にする「持続可能な」と言う言葉のように、「ずっと続けていけること」こそ、大切なことだと私は自分の人生からも本当に思えますから。

下手でも素質がなくても、ずっと何十年も続けることができれば、あとで「えっ!」とビックリするようなことになりますよ、きっと!(*^^)v



なお、今、病気やけがによりなかなか思い通りにはできない方も、「休憩することは悪いことではないんだなあ。。」
と思えるのではないでしょうか?

どんなに急いでいてもダメなときはダメなことは、この実験でもそうですし、またアスリートでも途中で「スランプ」ということもあるじゃないですか!



だから、「休憩=悪」ではなく、「休憩は天からの贈り物」と思って、

「休憩しながらこれまでの自分を振り返ることで、これからの人生をより良い方向へ進めていけるよう、自分自身を見つめ直すことができる大切な時間」

であると、私は長い自分の療養生活の体験から気づくことができました。。。

だから、そういう今、思い通りにできない方も、決して焦らず、また諦めることなく、過ごしていただきたいと思います。



以上、『疲労は蓄積する~適度な休憩は生産性向上につながる~』についてでした🙇

それでは、来週また金曜日にお会いしましょう!🙋

(続く)

『休憩は天からの贈り物~自分を振り返ることに~』
~休憩の回数を増やせばより長い時間働くことが可能となる~
2023/10/27